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「自分が悪い、どうせ無理」状態になったパパが娘から気づかされたこと

うつ病の妻、小学3年、2年になる年子の娘と暮らす、みやもんと申します。今回は「娘から気づかされたこと」を書きます。

ある休みの日。長女と次女が「ちょっと今、リビングに来ないで」と言ってきました。お風呂場の前まで追いやられた私は、「何、パパ今忙しくて、それどころじゃないんだけど」と、いかにも迷惑そうな声で娘たちに返しました。

少しため息をつきながら待っていると、娘たちが私を呼びに来ました。”また何か面倒なことでもしていないといいけれど”。そんな気持ちでリビングに向かうと、さっきまでオモチャなどでぐちゃぐちゃに散らかっていた部屋が、何とスッキリきれいになっているではありませんか。

「うわあ、すごいね」と言いながら、私は思わずリビング全体をスマホカメラで撮影していました。子どもって、親を喜ばせたい、驚かせたいって気持ちがあるんですよね。昔、自分も親に「肩たたき券」を急にプレゼントして喜ばせたりしたのを、ふと思い出しました。

心に余裕がない時って、思い込みが激しくなります。せっかくの”片付けサプライズ”を、「また悪さして」と勘繰ってしまう。相手を信用するよりも疑って、何か不都合なことが起きた時のダメージを最小限にとどめようとしているのかもしれません。そんな状態だと、こうした「小さな幸せ」を見過ごしかねないと思いました。

扇風機の首が、いつもよりうなだれているように見える。こういう時は要注意です(え、そんなことなんかない? 自分はありました汗)。機械じゃなくて、自分が疲れているからです。

「自分自身を仲のいい友人だと思って、大切にした方がいいよ」。取材先でこんなアドバイスをもらったことがあります。

就寝中、ずっと首を振り続けていた扇風機は、自らが駆動し熱を帯びる代わりに私たちを冷やしてくれています。だから私は目覚めたら、「ありがとう」と言って電源を切ります。そして最近は、自分にも優しくしようと心がけるようにしているんです。

何か自分にご褒美をあげる。リフレッシュになるようなことをする。自分が今、何をしたいのかをじっくり祈る時間をつくる。

こういうことを大事にすると、物事の優先順位が見えてくるというか、自分らしい「予定の付け方」ができるようになってきました。

キャパオーバーする前に、
「ちょっと今、こういう状況なんで、いついつまで待ってもらってもいいですか?」
「今日は家の状況がこうなんで、家庭優先で動きますね」

と、ちゃんと相手に断りを入れて調整することができる。これって相手を信頼してるからこそ、できることでもあると思うんです。振り返ると、自分に余裕がなくなると、「どうせ自分が悪いんでしょ」「何を言ったって無理だろう」と勝手に決めつけて、対話とか、相談することを拒むようになりがちでした。

勝手に相手に忖度して、「迷惑をかけそうだから」とブレーキを踏んでいる。これはダイアローグではなくモノローグ状態です。

福祉社会学者・竹端寛さんの著書『ケアしケアされ、生きていく』(p184)から

本当これです。対話ではなく、モノローグ(独白)になっちゃっている。お互いの状況を伝え合って、フォローし合いながら進んでいきたいなと思います。職場でも、学会の組織でも、家庭でもーー。

妻にきれいになったリビングの写真をLINEで送ると、すぐに目がハートマークの顔のスタンプが返ってきました。妻が体調が悪かった時はなかなか喜びを共有することがしにくかった。余裕があるからこそ喜びも共有できる。そう思うと、ありがたいなと感謝が込み上げる今日このごろです。

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