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子どもを連れてパパ友と初ファミレス。最大の収穫は「そんなに苦労する必要ないよ」

うつ病の妻、小学2年、1年の年子の娘と暮らす、みやもんと申します。産後クライシスをいかに夫婦で乗り越え、子育てしてきたのかを綴っていきます。

ある日、保育園の迎えの帰り道、パパ友から食事に誘われました。

長女は2歳、次女はもう少しで1歳になろうとしていた頃です。妻は産後うつの不調の波がありながらも、療養していた九州の実家から東京の我が家にカムバック。私も、家族4人の生活を安定飛行させるため、自分なりに懸命に走り抜いていました。

「今度と言わず、今日行こうよ」

“平日のど真ん中にやたら積極的にくるなあ”と思いつつ、気分転換になるかもしれないと考え、パパ友の誘いを承諾。妻には家で休んでもらい、私は子どもたちを連れて近くのファミレスへ行くことにしました(今振り返ると、私の状況を察知して声をかけてくれたんだと思います、感謝です)。

子連れでパパ友とご飯を食べに行くのは、この日が初めてだったと記憶しています。

ある程度、予想はついていましたが……。

入店時に目にした会計横のおもちゃに気を取られて、売り場と席を往復しまくる長女。席にはいるものの、うなぎのように体をうねうね動かし続ける次女。

全然ごはん、食べられません(笑)。

まあ、そうですよね。幼な子と一緒にいて、ゆっくり食べようなんて甘かったです。学習しました。

子どもたちは慣れない場所で、しかも保育園の友達もいるし、嬉しくて興奮していたんだと思います(その姿を見るのは嬉しかった!)。私も、久方ぶりに非日常を味わった感じがして、リフレッシュできました。

そして、この日、私にとって最も収穫だったのは、パパ友さんから「そんなに苦労する必要ないよ」と言われたことです。日々、育児でドタバタだし、妻の体調もあまり良くありません。目の前の課題は山積みなのに「そんなに苦労する必要ない」とは一体どういうことなんだろうと、最初は「?」でした。

でも、パパ友と話しているうちに、自分が問題を一人で抱え込み過ぎていることに気づきました。家族を守る責任感を持つのはいいんですが、それで自分がつぶれてしまっては元も子もありません。

その時、ふと、コミックエッセイ『ツレがうつになりまして。』の中の、あるシーンを思い出しました。うつ病の夫を支える妻が腰に手を当てて、えっへんのポーズで「がんばらないぞ!」と意気込んでいるところです。

気を張り過ぎずに、もう少し力を抜いてやっていくことが、ケアする側・される側の双方にとって良いことだとその時は学びました。

とはいえ、余裕のない状況で「もう少し力を抜いてなんて理想論なんじゃないかなあ」と感じていた節もありました。でも、パパ友との会話を通し、「がんばらないぞ!」には、「一人で抱え込みすぎないぞ」というメッセージも含まれていたのかもしれないと思い至りました。

そんなようなことを考えながら、翌日以降、もっと人に頼りながら生活してみようと動き出しました。


少しずつですが、わが家の状況を周囲に話しました。

パパ友・ママ友、地域の創価学会員の方々に話すと、「何かあったら子どもたち見ておくから言ってね」と言われました。実際、預かってもらったり、わが家に来て子どもたちの面倒を見てくれたりと、非常に助かりました。

周囲に話してみて気づいたことがあります。それは、わが家と似たようなことで悩みを抱えていたり、解決してきたりしてきた方々が、自分が知らないだけで実は結構いる、ということ。

“わが家だけじゃないんだ”
“こんなに親身になって話を聞いてくれる人がいるのか”
と思え、気持ちが少し楽になりました。


また、活用できる支援を探しました。

妻が登録してくれたはいいものの、使ったことのなかった「ファミリー・サポート」を利用してみました。

ファミサポとは、子どもの送迎(保育施設や学童クラブ、子どもの習い事など)や預かりなど、子育ての「援助を受けたい人(依頼会員)」と「援助を行いたい人(提供会員)」が、地域で相互援助を行う仕組みのことです。

預け始めの頃は、親と離れ離れになるので、子どもたちはよく玄関先で泣いていました。心配していましたが、慣れてくると、

「今日は何のおもちゃで遊ぼうかなあ。パパ、もう早くあっちに行って」

という感じになりました(笑)。

地域の人やファミサポなどを通して、子どもたちは親以外の多様な大人とつながることができました。私たち夫婦自身のサポートにもなりましたが、子どもたちの成長にも寄与したと思っています(そのあたりは別途また書きたいです)。

保健所の保健師さんとも繋がりました。
産後、妻は連携をとっていましたが、私自身は特にやりとりはありませんでした。保健師さんに話をちょくちょく聞いてもらい、その都度、気持ちを整理することができました(育児の悩みだけでなく、妻への愚痴を吐露することも。そして、妻も私の愚痴を言っていたそうです。保健師さん、ありがとうございます!)。

「パパさんの子育て無料相談を臨床心理士がやっているから申し込みますか?」

こんな具合に、新たな相談先も紹介してもらえたのも良かったです。一人で抱え込んでいたら、こうした支援先やアドバイスにたどり着けていたかどうかあやしいです。

と、今回は比較的、穏やかな生活状況を書きましたが、一方で「心のバランスを崩しているのかも」「もう無理かな」と、私自身が思うような瞬間も多々ありました。人の心は縁によって移ろいやすいですね。このあたりから、ある習慣を変えていきました。

(つづく)

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