トトロにハマって育児にちょっとゆとりができている話
「いない…。いない…。ここにも、いない…。」 ある日の散歩中、娘が歩きながら何かを探しています。
手にはどんぐり。
そう、彼女はトトロを探していたのです。
わが家では今、ジブリ映画「となりのトトロ」が大ブーム。大好きなパウパトロールの映画でも途中から飽きる子どもたちが、トトロなら最後まで集中して見られるくらいハマっています。
トトロに出合えたことが、控えめにいって最高なのです。
子どもたちから目が離せる
一番は、集中力のない子どもたちが夢中になって見ていてくれること。
家事がはかどる、はかどる。
子どもがいると、5分で終わることが1時間経っても終わっていないなんてことばかりです。
おもちゃで遊んでいてもすぐ
「ママー! ママー!」
「一緒にあーそーぼー!」
「だっこ!!」
と、料理中でも背中にぶら下がってきたり腕を引っ張ったり。
包丁を使っている最中に、子どもがまな板に手を出してくる時なんかは、「キイィィーーー!」となります。もう諦めて、子どもたちの相手をすることになります。
子どもたちが二人で遊んでいる隙にと思いきや、1分に1回はおもちゃの取り合いになってすぐけんか。特に1歳児は兄にかみつくし、図鑑や木の塊を投げつけるし容赦ない。仲裁に入らざるを得ません。
静かにしているのも怖い。私の邪魔をしにこないのでダッシュで家事を片づけてリビングを見たら、時にはペンでテレビの画面に落書きしている。時にはスライムでじゅうたんをべたべたにしている。時にはガムテープで部屋中を覆っている……。
こうして私のタスクが何倍にも増えます。(スライムやペンとか隠してるんですけどね。勝手に見つけ出してくるんですよ。息子が。)
でもテレビでトトロを流していると、子どもたちが悪さもせずに夢中になって見てくれるのです。しかも、笑顔で。(YouTubeだと眉間にしわを寄せながら見てるのに)
いろいろな動画を見せてみましたが、二人そろって1時間以上ぶっ通しで見てくれるのは今のところ、YouTube以外はトトロだけです。
1時間、手と目が離せるだけで親子ともに情緒が安定するから、それだけでトトロさまに心から感謝なのです。
子どもたちの日常がキラキラに
娘と息子は、草のしげみや大きな木を見ると、まっすぐに私を見つめ、トトロを驚かさないよう声のトーンを少し落として「ここにトトロ、いるかもね?」と探しにいきます。
ピュ、ピュア、、、!
子どもたちは本気でトトロがいると信じているのです。(いや、もしかしたら本当に見えているのかもしれません)
なんて夢があるのでしょう。
坂道、トンネル、草っぱら、でこぼこ砂利道・・・・・・散歩しながら目に映るものが、今まで以上にキラキラに見えている様子。
トトロに出合って子どもたちは、ワクワクが増えて散歩や探検がとっても楽しそうです。
夜泣きにも効果抜群
トトロは夜も助けてくれるんです。
1歳の娘がよく夜泣きしますが、突然、火を噴いたように泣き出して何をしても泣きやまない。
いろいろ試してみました。
抱っこして立ち上がったり、ゆらゆらしたり、歌を歌ったり、携帯を見せてみたり、水を飲ませたり、何でもしましたが、収まるまで白目をむきながら何十分も抱っこするしかないことに落ち着いていました。
そんな時、「となりのトトロ」の曲「さんぽ」を聞かせてみました。
あら不思議、娘は一瞬で泣きやんだのです。
まぐれかと思って翌日も翌々日も試してみたところ、一瞬で夜泣き終了。す、すごいんですけど。
それからというもの、トトロソングは夜泣き時の最強の武器になりました。いままでの苦労は、なんだったんだ?(遠い目)
トトロパワー恐るべしです。
親目線でも癒やされる
私も子どもたちと一緒にトトロを見ますが、親になってから初めて見てみると、今までとは目のいくところがずいぶん変わりました。
まず、めいちゃん(4歳)がまあ、かわいいこと。
妹めいちゃんの言動が、とにかくかわいくて癒やされるんです。トトロよりもめいちゃんにトキメキを感じてしまうのは、幼児であるわが子たちを投影して見てしまうからでしょう。
中でも、とうもろこしを「とうもころし」、おたまじゃくしを「おじゃまたくし」などという幼児ならではの言い間違いは何回聞いても、もえます。
3歳の息子もまだいろんな言い間違いをしていますが、
ご飯を食べる効果音を「パプッ」(パクッ)、
肩をもんでくれながら「もにもに」(もみもみ)。
この二つは私が特に気に入っているので、もう少し言い間違えていてほしいなと思っています。笑
あともう一つ、親目線で見たときに印象的なのが、サツキとメイの父母の穏やかさたるや。子どもを否定せず褒めて一緒の目線に立って話して・・・・・・とにかく器が広いこと。
時代背景や環境など違うし、そもそも作り話で架空の人物なんですけれども(笑)、子どもを「コルァァァァ!!!」と追いかけ回しているクレヨンしんちゃんのみさえ系ママの私にとっては、憧れの穏やか具合なのです。
(みさえさんも好きなんですけどね!)
お母さんがメイの髪形を見ながらサツキに、
「メイの髪、サツキが結ってくれてるの? じょうずよ~!」というシーンがあるんですが、この「じょうずよ~」の言い方が個人的に好きなんです。(マニアックなシーンですみません)
だから私もよく取り入れています。
絵を描いた子どもに「イルカの絵? じょうずよ~!」
スプーンをうまく使えていたら 「スプーン使ってるの? じょうずよ~!」
お片付けしていたら 「箱に入れたの? じょうずよ~!」
すっごく普通の文章ですが。笑
マニアックにまねしながら声をかけている自分自身に、たまに鼻でフッと笑っていますが、モノマネしているとワンオペの時にも一人じゃない気持ちになって心にゆとりが生まれるので、おすすめです。
とまあ、トトロのことだけで引っ張っていろいろ書きましたが、本当はこれでは書き足りないくらい、トトロに助けられていることはまだまだあります。でも、すごく自己満足な記事であることは自覚しているので、ここまでにしておきましょう。笑
子どもたちがトトロにはまってから、時間とともに心にもゆとりが生まれて、子どもたちのピュアさに気づかせてもらって、わが子たちをより愛おしく感じるようになった気がします。
“推し”って、いろんな角度から心を豊かにしてくれるんですね(感動)。
ただ、この記事をのんびり(ダラダラとも言う)書いていた間に、トトロの映画に飽きてきたような、きていないような。笑
子どもたちが完全にトトロに飽きるのが怖いので、しばらくお休みしてみようと思います。泣
なにはともあれ、トトロ、私に育児のゆとりをくれて本当にありがとう!
少しでも長く、育児の相棒として、よろしくおねがいします。