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悠々の子育て回想録

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教育・子育て欄の担当記者を15年以上経験。もはや子育て期は“懐かしい”と感じる世代です。いま思うことを時代の変化も交えつつ、子育て期間に自分が読んだ本を軸にして書いてみます。
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記事一覧

“時の重み”を感じることになった味噌造りと、土井善晴さんの『お味噌知る。』

子どもと一緒に何かに取り組むことは、親も一緒に楽しみながら、親子が同じ方向を向けるのが素…

子どもと大人の「境目」におしっこが関係?――『深呼吸の必要』

大学生の頃、「大人になるって、何をもって決めるの?」ということがよく話題になりました。親…

絵本がなければ電話帳でもいい!?――親子の楽しさこそ愛情そのもの

絵本ほど、多様性を体現した本はないと思います。幼児向けには仕掛け絵本もあり、本としての形…

時々立ち止まって確認するのは、自分の心が付いてきているか

ちょっとお休みしていました。その間、実家で1人暮らしだった父が亡くなったのです。葬儀を…

親として“優等生”になる必要はない。詩「祝婚歌」のようなゆるやかさでいこう!

能登半島地震のニュース映像を見ながら、数年前に訪れた輪島朝市通りの人々の顔が思い出されま…

『星の王子さま』――子どもの気持ちを想像し、心の中で“見える化”してみる

児童文学というジャンルを超えて、世界的に読み継がれている名作といえば、多くの人が間違いな…

『モモ』と“時間の感じ方”。思えば、忙しいときに限って大泣きされた!

「神話的時間」からの“時間”つながりで、ミヒャエル・エンデの『モモ』(岩波少年文庫)について書いてみます。世界的に支持された作品ですが、日本での人気は高く、発行部数は作者・エンデの母国ドイツに次ぐ数字だそうです。いまも多くのファンがいると思いますが、児童文学の名作といえますね。子どもが幼児期の頃、手にとった一冊です。 岩波少年文庫になってからは表紙から副題がなくなりましたが、単行本には「時間どろぼうと ぬすまれた時間を人間にとりかえしてくれた女の子のふしぎな物語」と記されて

ワクワク感と好奇心に満ちた“ワンダーハート”で

子育て期は、親の一生という長い目で見ると、人間としても大人の入り口あたりにいる感じなの…

男の文化の未成熟という大切な視点

子育てと聞いて、私が真っ先に思い出し、今でも大事にしている本は鶴見俊輔著『神話的時間』(…

立ち会い出産後に待っていたこと

次男のときは、待望の立ち会い出産をしました。なので、産院にもよく足を運んだのだと思います…

ケースバイケースで絶対的な正解はない

私は、石坂啓さんという漫画家が好きで、アイヌの女性を主人公にした『ハルコロ』(岩波現代文…

十月十日のハンデを克服するための胎教?

30年ほど前、行政が行う両親学級という集まりに参加しました。いまとは事情がだいぶ違うかも…