2児のパパである記者の子育て経験を連載中。主に長男の不登園〜不登校(いま小学1年)から得た気づきを書きます。毎週木曜更新(を目指してます)。
聖教新聞公式note __子育て会議
娘と息子の育児まっただ中です。子育ては大変なこともあるけれど、全てを笑い飛ばしながら、進んでいきたい。
教育・子育て欄の担当記者を15年以上経験。もはや子育て期は“懐かしい”と感じる世代です。いま思うことを時代の変化も交えつつ、子育て期間に自分が読んだ本を軸にして書いてみます。
取材をしようと思ったきっかけや、その舞台裏、こぼれ話などを紹介します。
「パパとおなじふくをきるよ」2023年2月下旬に臨んだ、進学先の小学校における個別面談でのこと。入学後の付き添い登校を許可してもらった際、さらに「入学式の前日に〝予行演習〟を行いましょうか」との提案もいただきました。 ※個別面談の様子とそれに至った経緯はこちら ↓ 〝予行演習〟という意味は、入学式の準備が整った会場(体育館)を見学し、1日の流れをあらかじめ息子が認識できるようにしてはどうかとの配慮で、僕も「ぜひお願いします」と答えました。 入学式前日の夕刻。僕と妻と息子、
「パパ、だいすき」と言ってくれることに今回は「第0話」として、娘(第2子)との思い出を書きたいと思います。息子との歩みが印象に残りがちですが、娘の誕生は、僕に父親としての〝変化のきっかけ〟を与えてくれました。 娘が誕生したのは、2019年11月中旬の早朝でした。産気づいた妻を夜中に病院へ送り、息子を預けていた僕の実家に戻って仮眠していたところ、〝予想に反して〟数時間後に生まれてきてくれました。(息子の時は、陣痛と入院から出産まで約20時間かかったこともあり、もう少し時間がか
「ともだちと、おわかれしてくるよ」僕ら親が進学先の小学校を模索していたのと同時期、息子には、ある変化がありました。 幼稚園の年長になって間もなく、2022年の4月下旬から幼稚園に行かなくなった息子。その息子が2023年の年明け、3学期から幼稚園に行き始めたのです。療育の教室に「あきたから」というのと、「ともだちとあそびたい」というのが本人の言い分でした。(飽きたと言うものの、療育の教室は継続して通いました) 当時の僕は、〝え、幼稚園行ってくれるの? やったー〟と思いまし
「横でも後ろでも、そばに居てあげてください」2023年の年明けから、僕は新たな部署に異動しました。異動先は、若者世代に関する企画や、デジタル記事を担当する部署です。 誤解がないように書くと、部署によって仕事の価値に大小はありません。皆、魂を削るような思いで制作に取り組んでいます。その上で、異動後は、自分が取材して記事を書くことから離れ、デスク(記事の監修)をやらせてもらうことになりました。 それによって、出張をストップすることが可能となりました。息子の情緒はだいぶ落ち着い
最近また、息子のイヤイヤが激しい。 例えば、 私 「お風呂入るよー」 息子「あともう一回、パウパトみるっ!」 私 「さっき、『あと一回』って言ったじゃん」 息子「いやだもーん。あともう一回みる!」 私 「ふ~・・・・・・」 視聴後、 私 「はい、終わったよ。お風呂、入ろうー」 息子「おふろ、はいらない!」 私 「入浴剤、入れていいよ」 息子「いらない!」 私 「お風呂でアンパンマンジュース飲もうよ」 息子「のまない!」 私 「パウパトのおもちゃも、お風呂に入れてあげよ
最近、『悪態の科学』(原書房)という本を読みました。イギリスの科学者エマ・バーンの著書で、乱暴な言葉の効用について書かれています。 人にもよると思いますが、乱暴な言葉を言うことって、あまりないですよね。 私はワンオペ育児で心身が摩耗すると、 「二人の子どもなのに、なんで一人で育てなきゃいけないんだよ。ふざけんなよ」と、 心の中で(たまに、夫に面と向かって) 毒を吐いています。 そもそも日本語には、罵倒語や悪態が少ない上、激しい愛の言葉も少ないんだとか。 確かに、たまに
深夜2時。 息子が「パイパイ…」とささやく時間。 気付いているけれど、気付いていないふりをして、寝続ける私。 けれど、「パイパイ!」という声がだんだんと大きくなり、しぶしぶ起きて、授乳する。 息子はまるで、「お茶!」と言えば、お茶が出てくると思っている、おやじのよう。 一晩で、一回だけならまだいい。この後、4時に起き、5時にも起き、授乳する。 こんな生活が始まって、間もなく3年。 そう、まだ卒乳ができていません! 夜の授乳の何がつらいって、わざわざ体を起こさなき
次男のときは、待望の立ち会い出産をしました。なので、産院にもよく足を運んだのだと思います。そのへんは詳しく覚えていませんが、看護師さんや助産師さんと、よく話をしましたし、顔見知りになりました。 産院で『ウパシクマ』(樹心社)という本を読んでいたら、看護師さんに「何の本ですか?」と聞かれました。ウパシクマとはアイヌ語で「先祖からの言い伝え」という意味だそうです。漫画『ハルコロ』を読んだつながりで、見つけた本だったように記憶しています。 タイトルを正確に表記すると、『アイ
私は、石坂啓さんという漫画家が好きで、アイヌの女性を主人公にした『ハルコロ』(岩波現代文庫)という作品を巡って、インタビュー取材をしたこともあります。ハルコロというのは「いつも食べる物がある」という意味らしく、アイヌの生活や文化がとても魅力的に描かれていました。 その石坂さんが、ご自身の子育てエッセイをまとめた本『赤ちゃんが来た』(朝日文庫)を出版したのも、ちょうどこの頃でした。率直かつ、赤裸々な表現が心に響き、何度も読み返したものです。 そして、いよいよ、わが家にも
30年ほど前、行政が行う両親学級という集まりに参加しました。いまとは事情がだいぶ違うかもしれませんが、当時は人形を使って「抱っこ」の練習をしたことなど、断片的に覚えています。そうした中で、妻が妊娠中に父親として最初に興味を持ったのは「胎教」でした。井深大(いぶか・まさる)氏が書いた『胎児から』(徳間文庫)という本を読み、ますますその奥深さに興味津々となりました。 「胎児がお腹の外からの情報を、大人が理解するようにすべて理解しているとまではいいませんが、しかし聞き耳をたてて
社会課題と向き合い、研究・実践を続ける学者たち文部科学省の各種委員会の委員を歴任し、現在は日本自閉症スペクトラム学会常任理事も務める坂井さん。そのキャリアのスタートは、香川県立高松養護学校(当時)の教諭でした。一貫して、特別支援教育の現場に携わってきた人です。記事では、日本社会の〝現在地〟をこのように語っていました。 日本社会の〝現在地〟 ※坂井教授のインタビュー全文は、下記の書籍にも所収されています▼ その社会の実現のために、坂井さんは、さまざまな研究・実践をしてい